(ノートには何度も書き直したようなあとが残っている…)

俺は幼い頃の記憶が無い。
父親と母親の顔は写真でしか知らない…。

優しそうな顔で笑ってる父母…。

もう写真でしか分からない両親。
俺の隣ではしゃいでるような顔をして写ってる、弟の劉鳳。
…失っても…写真という物で残ってる俺の家族。


写真の中の俺…。
お前は…その時何を思ってた？

今となっては思い出せない過去。
戻れない過去。





もしかしたら、両親と一緒に逝きたかったと思ったかもしれない。
一人ぼっちと思ったかもしれない。

でも…今だから思う。
両親の分も、劉鳳と一緒に生きていかないといけないと。
ゴーストを倒す能力を持った今…もう二度と悲しい思いをしないためにも。




今の俺は一人じゃない…。
イグニスがいる…。劉鳳がいる…。兄貴がいる…。そして何より響がいる…。

今の俺の家族…。父さん、母さん…見ててくれてるかな…？

……俺、頑張るから。(微笑)







母の日だからってわけじゃないけど…。
生きてたら…言いたかった。



俺を生んでくれて有難う…と。(微笑)